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カナダ旅紀行Vol.3 & 4 & 5 - 2013.10.08 Tue

昔のカナダ横断の日記を只今ブログで公開中です。

Vol.1&2はこちらから→http://tabisuruasia.blog.fc2.com/blog-entry-147.html

まだまだしばらく続きそうです。


カナダ旅紀行
 
Vol.3 November 05

目が覚めるとそこは晴天の金色の世界だった。
サスカチュワン州からマニトバ州に入ったらしい。
大大大大平原。
おまけに昨日までの大雪が嘘のように思えるほどの天気のよさで
全くの別世界だった。
しかし所々にある湖は凍っていた。
カナディアンロッキーの山や湖の美しさもさることながら、
私はこの何もなくどこまでも続く金色に輝く平原の世界がお気に入りとなった。
農家の家々がポツポツと見える。

10:00AM近くにばあちゃんがコーヒーをご馳走してくれた。
彼女とは本当に親しくなってきていて、とても好きになってきている。

「あなたの笑顔はステキよ。いつでもそのスマイルを忘れてはダメ。
きっとそのスマイルがあなたにとっての幸運をもたらすわ」

今までこんなことを言われたことはなかったし、考えたこともなかったから
何だかすごく嬉しかった。

「ほら、スーザン、外見て。きれいよ」

ばあちゃんは相変わらずオシャベリで、私が理解していなくても一人で話つづける。

日本人の子と話をする。
彼女はウィ二ペグで降りてしまうので、お互いの募る話をした。
11:10に到着予定だったけど2時間遅れで到着。
彼女はウィ二ペグより北上し、チャーチルへ白熊を見に行くという。
シロクマかあ。。。見てみたいなあ。
野生のシロクマなんて、そう簡単に見れるものじゃない。と半分羨ましくも思えた。
彼女との別れがやってきた。でもまたどこかで会える。そんな気がした。

ウィ二ペグ駅に到着し、ばあちゃんと2人で降りる。
駅を出て回りをウロウロしてみるが何もない。
見えるのはビルとガスステーション(ガソリンスタンド)だけだ。
駅構内にある売店でホットドッグとコーラを購入。本日初の買い物。
列車の発車時刻まで少し時間があるので待合室に行く。
フリーのコーヒーがあり、ばあちゃんが飲みたいというのでコーヒーを注ぐ。
ばあちゃんは知らない人たちとベラベラ話しをしている。
旅に出て気づいたのだが、こっちの人は知らない人ともよく会話をする。
日本ではあまり考えられないけど、私もそれになれてしまっていることに気づいた。
以前、バンクーバーでもバスを待っている時や、ピザ屋で並んでいる時にも
「その帽子、いいね。どこで買ったの?」とか聞かれたりもした。

ばあちゃんは話をしている相手に、
「この子は日本から一人で来て旅をしているの。ずっと一緒にいるから
何だか他人に思えなくて」

と言っていた。何だか嬉しかった。
彼女はすっかり私のおばあちゃんになっていたからだ。

列車が出発する。ウィ二ペグに別れを告げる。
私は寝不足のせいか、しばらく寝てしまった。
目が覚めるとすでに夕方になっていた。バンクーバーから列車に乗った私は
もう遠くまで来ていることに気づいた。
カナダ国内でも時差があり、少しずつ時計の針を進めるのだ。
のんびりしていると、ばあちゃんが「サムも誘ったから食事にしましょう」と誘ってくれた。


5:30過ぎにダイニングカーに行く。
ばあちゃん、他のばあさん、私、セバスチャンの4人で食事をする。
牛肉のステーキにボイルしたにんじん、マッシュポテト、ぱさぱさしたライス、
そしてフランスパン。
11ドルという、私にはちょっと豪華な食事だった。
しかも、ばあちゃんのおごりだと言う。
牛肉はやわらかくておいしかった。
しかも、今日はなんとばあちゃんのバースデイだということを知った。
もう1つ知ったことは、ばあちゃんの名前がパトリシアということだ。
ニックネームはパト。かわいい。

私たちはささやかながら、ばあちゃんの誕生日を祝った。
ばあちゃんは自分の誕生日を誰かに祝ってもらいたかったのかもしれない。
今日のデイナーはそれはそれは楽しい時間だった。
食事も終わり、セバスチャンと私は休憩所で話をしていた。
ばあちゃんが「コーヒーでも飲みなさい」と小遣いをくれた。
ばあちゃんに世話になりっぱなしの私たちはすっかりばあちゃんの孫になっていた。
何かと世話を焼いてくれ、とてもキュートなばあちゃん。
初めのうちは変わり者だと思っていたけど、今では彼女のことが本当に大好き。


セバスチャンと再びフランス語と日本語の勉強会。
やっぱりフランス語は難しい。
そして、モントリオールについての危険な情報も教えてもらった。
やはりどこに行ってもいいことばかりではなく、危険はつきものだ。
私はいい場所の話を聞くのはもちろんだが、危険な場所についてもよく聞くようにしている。
それは1人で旅をする人にとっては当たり前の常識。
そして、その反面、危険な場所と言うのは何故か惹かれるものがある。
子供の頃から「ダメだよ」と言われることには興味を持ってしまう性質。
なぜダメなんだろう? ダメと言われれば言われるほど、覗き込んでしまいたくなるのが
人間の性ではないろうか?

必ずと言っていいほど、美しいものの裏には汚れたものがある。
その両面を知ることが私の楽しみの1つであり、旅先では、旅をしている気持ちにさせられる。
だから私は旅が好きだ。

セバスチャンはこの列車に乗る前のグレハン(グレイハウンドというバス)で荷物を紛失していた。
今持っているギター以外に、もう1つギターを持っていたらしく、それを紛失したといって
すごく残念がっていた。
私もシアトルからバンクーバーのフライトで荷物が出てこなかったときには
泣くにも泣けず、ただひたすらボーっとしていたので彼の気持ちも分かる。
結局、勉強会という名のトークは3:00AMくらいまで続いた・・・・



Vol.4 November 06
今日はトロントに到着する日だ。
長かった列車の旅も今日で終了する。
心なしか寂しく感じる。
この列車の旅で私が得たものは一体なんだろう。
きっとそんなことを考える必要なんてないのかもしれない。
でも私はカナダの大いなる自然をしみじみと感じ、カナダの広さを身体で感じ、
人の温かさを身にしみて感じていた。
日本と異なったこの広大なカナダで、異なった言葉を話す人たちとこうやって出会えたのは
偶然が生み出した必然ではないだろうか?
出会うべくして出会ったんではないだろうか?

オンタリオ州に入る。景色も変わる。
最近寝るのが遅いので、どうしても2度寝をしてしまう。
夜8時過ぎにつくはずなのに、なかなか到着しない。
トロントに着くのは明日の早朝だと言われ、予約してあるYH(ユースホステル)は
どうしたらいいのか途方にくれていると、乗務員さんが連絡してくれるという。
キャンセルしてもらうことになった。
まあ、私としては1泊分浮くので喜ばしきハプニング。
ばあちゃんが「セバスチャンと食事をしてきなさい」と小遣いをくれようとしたので
セバスチャンと断ったのだが、ばあちゃんに敵うはずはなく、
結局負けて、ばあちゃんからもらった小遣いを握り締めてダイニングカーに行った。
ターキーサンドを注文。ボリュームもあっておいしい。
乗務員さんがやってきて「宿はキャンセルできたよ」と報告しにきてくれた。
そして「ここのお代もいただきましたよ」と。

え?

私とセバスチャンは目が点。
どうやら、ばあちゃんが払っていたらしい。
セバスチャンと2人でばあちゃんに聞きに行くと、
「それでコーヒーでも飲みなさい」と言われる。
ダイニングカーに戻り、ターキーサンドを頬張りながらセバスチャンと2人で

なんで、パトばあちゃんはあんなにやさしいの?

という話になった。
もしかしたら、お金持ちなのかも!とか色々な妄想はしてみたものの、
結論は出なかった。
とにかく、私たち以外にも他にも乗客はいっぱいいるのに、
私とセバスチャンのことは、まるで本当の孫みたいにかわいがってくれるのだ。
ちょっと、いや、だいぶ小言は多いんだけど、それでも本当にかわいがってくれる。
私は彼女に何か出来ることはないか?と考えた。
以前、京都で買った和風のポストカードにメッセージを書くことしか思い浮かばなかった。

その後も今では親しき友人となったセバスチャンと話をしていた。
彼は心の優しい人。お互い、たくさんの話をした。
私たちの会話は尽きることがなかった。
別々の場所で生まれ、生活し、異なった文化を持ち、異なった言葉を話す。
それでも彼は私の友人であることに違いなかった。

途中、韓国人の男の子がやってきた。
私たちはフランス語、英語、日本語以外の韓国語も受け入れていた。
彼もまた母国語以外の言葉を受け入れていた。
韓国人はラーメンが好きだ。インスタントラーメンを茹でもせず、
その袋の中にスープの粉末を入れてシャカシャカさせてから
バリバリと麺を食べていた。
しかもそれを勧めてくる(笑)
んー、まあ、食べれないこともないな。


Vol.5 November 07
4:30AM Toronto
やっとトロントに到着した。しかし外は真っ暗。
6時くらいまで車内にいていいというので、私は荷物のパッキング。
列車旅とは言え、指定席、2席利用だし、数日間を列車の中で過ごすわけだから
歯磨きやら洗顔やら色々しなければならないこともあるわけで。

ばあちゃんがオレンジジュースをくれた。
ばあちゃんとの別れも近づく。
私はメッセージを書いたポストカードと、日本から持ってきた和柄のコインケースを
ばあちゃんにプレゼントした。
ばあちゃんは私をギュっと抱きしめキスをした。
私は涙が溢れそうになるのをこらえるのに必死だった。
ばあちゃんも同じだったようで
「涙が出てしまうからあっちに戻って」(ばあちゃんの隣の席にいたので)
と、ばあちゃんらしい返事が返ってきた。
私は自分の席に戻った。
ばあちゃんはメガネをはずして涙を拭いていた。
あのポストカードを何度もバッグから出したりしまったり・・・を繰り返していた。

パトばあちゃんへ。
とても楽しい列車の旅をありがとう。
またいつの日か、会える時が来るのを楽しみにしています。
スーザン(アキ)より


その後ばあちゃんは

「きっと次に会うとき、私はもう天国よ」

そう言った。
でも、それでもいいからまた会いたいと思った。

ばあちゃんには、ジョンという旦那さんがいて2人はトロントに住んでいる。
ジョンは過去に日本を訪れたことがあるという。
ミネラルウオーター関係の仕事をしていて日本に来たことがあるらしい。
その時、日本人はとても親切にしてくれたと。
だからばあちゃんは日本人である私に親近感を覚えたらしい。
ジョンやばあちゃんには友達がたくさんいたが、年をとって周りの友達は段々と
この世を去ってしまった。それは彼女たちにとってはとても悲しい出来事で、
今のジョンにとっては、ばあちゃんは話相手であり、人生のパートナーだと言っていた。

私に友達がたくさん出来ちゃうと、ジョンが焼きもちを焼くわ

と言っていた。私にはそんな風に何歳になっても素敵な恋愛ができるばあちゃんが輝いて見えた。
私が出会った彼女はもう白髪のおばあちゃんだったけど、彼女にも私のように
若かった頃があって、彼女はその時代を生き抜いてきた。
そして今の彼女がここにいる。
きっと魅力的な人だったに違いない。
人生の半分以上を彼と過ごして、それでも出会った頃の気持ちを持ち続けている彼女は
とても素敵だった。
それは私が未だない人生を生きてきた彼女から教わった大切なことだった。

06:10AM TORONTO駅、下車
列車を降りる。
私はセバスチャンとモントリオール行きの列車に乗る。
いよいよばあちゃんとの別れがやってきた。
ばあちゃんはジョンが迎えに来てくれているという。
胸がいっぱいになる。涙が出そうになるのを必死でこらえた。

スーザン、とても楽しかったわ。十分気をつけて旅をするのよ。
あなたの旅が成功することを祈ってるわ。
また会える日がきっと来るから。


私は「ありがとう」と言って彼女を抱きしめた。
ばあちゃんはすごくすごく小さかった。


つづく

***************************************************************

一気に5まで書いてしまいました。
長い列車の旅、列車で4泊しバンクーバーからトロントに到着。
長かったー、列車旅(笑)
この後はカナダの東部、フランス語圏のモントリオールに向かいます。






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2012年にインド、
ネパール、マレーシア、
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2012年9月末に帰国。
現在は旅で撮影した写真の
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